丹野 龍太郎
こんにちは、丹野龍太郎です。この10年間、医療・生命科学の分野でAIシステムをつくってきました。いちばん情熱を注いでいるのは、専門家の力を引き出し、その仕事を長く続き、広く届き、そして楽しいものへと変えていくAIです。
Google DeepMind では最近まで Staff Research Scientist として、医療向けLLMシステムの基礎研究から実社会での展開までに取り組んできました。直近では、医療の届け方そのものを捉え直す Google DeepMind の新しい取り組み、AI co-clinician の研究をリードしました。
それ以前は、Med-Gemini でマルチモーダル領域を共同でリードし、Google の対話型診断AIの研究プログラム AMIE では共同テクニカルリードを務めました。AMIE では、テキストのみで行った最初の診断研究から、マルチモーダルな診察、専門医療、疾患管理、そしてプライマリケアでの前向き研究へと、チームとともに研究を広げてきました。さらに遡ると、放射線科のレポート作成で人とAIの協働を初めて示した Flamingo-CXR を主導しました。
その前は Microsoft Research Cambridge の Health Intelligence グループで、Senior Researcher として Aditya Nori らと働きました。英国の NHS 全体で放射線治療に導入された InnerEye や、T細胞を用いた初の COVID 検査 T-Detect に携わりました。博士課程は UCL で、Daniel C. Alexander 先生と Antonio Criminisi 先生(Microsoft Research)の指導のもと、コンピュータビジョンと機械学習を研究しました。
また、世界各地の医療AIスタートアップと関わる機会にも恵まれてきました。ThinkSono には初期メンバーの一人として加わり、超音波動画から深部静脈血栓症をリアルタイムで検出する深層学習システムのプロトタイプを共同開発しました。Butterfly Network ではリサーチインターンとして働き、開発に携わったアルゴリズムが同社の携帯型超音波デバイスに搭載されました。このほか SyntheticGestalt やテルモ発のスピンアウト企業のアドバイザーを務め、現在は Aillis のアドバイザーをしています。
主な研究
医療と科学のためのLLM・エージェント
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AMIE
対話を通じて診断を行うAI。シミュレーションでの診察から、プライマリケアでの前向き研究まで。
安全性と実臨床への展開
- 安全ガードレールと専門家による監督 arXiv 2025
- プライマリケアでの前向き検証 The Lancet 2026
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Gemini & Med-Gemini
Gemini と、それを医療向けに特化させた Med-Gemini。臨床テキストから医用画像、ゲノミクスまで幅広く扱います。
- Gemini 2.5 Google blog 2025
- Med-Gemini arXiv 2024
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AI Co-Clinician
患者・医師・AIの三者でつくる新しいケアのかたち(triadic care)を探る研究イニシアチブ。その柱の一つが、ライブ映像越しに患者を見て、聞き、話すことができるリアルタイムのエージェントです。
- Medical AI with eyes, ears and a voice arXiv 2026
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Flamingo-CXR
放射線科レポートの作成に特化して事後学習した、専門家レベルの視覚言語モデル(VLM)。臨床医とAIが協働したときに最も良い結果が得られました。
信頼できるAI:ロバスト性・公平性・不確実性
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ノイズやバイアスのあるラベルからの学習
アノテーターの誤りと真のラベルを切り分け、どのラベルから修正すべきかを見極める。
- アノテーターの混同 CVPR 2019
- セグメンテーションにおける人的誤り NeurIPS 2020
- 能動的ラベルクリーニング Nature Communications 2022
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能動学習
小さな代理モデルを手がかりに、大きなモデルが「どのデータを、どの順番で」学ぶべきかを決め、サンプル効率と性能を高める。
- Bad students make great teachers ECCV 2024
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不確実性の定量化
さまざまな種類の不確実性を推定できる深層学習。失敗のリスクを見積もり、その原因の説明につなげる。
- ベイズ的画像品質転送 MICCAI 2017(Young Scientist Award)
- より安全な脳画像の高画質化 NeuroImage 2020
- 医用画像合成における不確実性 書籍(分担執筆)2022
アーキテクチャと表現学習
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どこを見るかを学ぶ
超高解像度画像をセグメンテーションする前に「どこを細かく見るか」を学習し、重要な部分のディテールを保つ。
- Foveation MICCAI 2020
- ダウンサンプリングの学習 ICLR 2022
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視覚と言語のアライメント改善
画像とテキストから物体レベルの概念を学び、視覚言語モデルと拡散モデルの整合を図る。
- 複数概念のプロンプト学習 ICML 2024
- 拡散モデルによるインストラクションチューニング ICML 2025